【お金】デンマークで学んだ幸せなお金の使い方、幸せにならないお金の使い方


十数年前になりますが、環境政策と福祉政策を学びにデンマークへ行ったことがあります。

当時、デンマークは幸福度ランキングでNo.1の国でした。今でもベスト5位以内をキープしていると思います。

デンマークは環境先進国であり、福祉国家でもあります。なぜ環境面でも福祉面でもトップを走れるのか。
デンマークの政策を知り、日本との違いにびっくりしました。

今回は、デンマークでの学びをヒントに幸せなお金の使い方、幸せにならないお金の使い方を考ていきましょう。

タライ・ラーマくん
デンマークでの学びをヒントに幸せなお金の使い方を考えてみよう。
今回の記事は、以下に当てはまる人に特におすすめです。

✔   節約疲れしている人

   幸せにお金を使いたい人

✔    お金を貯めることに気を取られ、使うことに罪悪感を持っている人

まず最初にデンマーク政府が環境政策と福祉政策をどのように捉えているか、その背景を説明します。
その背景こそが、幸せなお金の使い方に直結していきます。

その考えをもとに、私たちのお金の使い方を考察します。

 

デンマーク政府が大切にしていること

デンマークの国土は九州程度です。
もともとはバイキングの国で北欧を支配していたのですが、度重なる戦争によりほとんどの領土を他国に取られてしまいました。

「外で奪われたものは、内側で取り返す」というスローガンのもと、国民を最大の資源として国造りを進めたそうです。

生まれてから死ぬまで国が国民を面倒をみるという政策は、国民こそ国の最大の資源とする考え方から生まれました。

教育費ゼロ、医療費ゼロ、生活保護費も非常に手厚い、食物の輸出大国でもある。
再生可能エネルギーの普及も世界のトップランナーで、風力発電やバイオガス発電のトップ企業がたくさんあります。

環境にもやさしく、福祉も手厚い。なぜそんな国家となったのか。

環境政策と福祉政策はセット

環境を良くするためにはお金がかかります。福祉にもお金がかかります。そのお金の主な源は税金です。

デンマークは税金が高いことでも有名です。そして、その高税率にほとんどのデンマーク人が納得しているそうです。
実際、投票率は8割を超え、税の使い道は国民の意思が非常に反映されています。

環境を良くして、福祉も手厚くするためには国民の血税が使われているわけですから、最も効率よく使う必要がありますが、秘訣は環境政策と福祉政策をセットで考えているところにあります

例えば、大気汚染で喘息になれば、医療費がかかります。医療費は国が面倒を見ていますから、医療費を削減しようと思えば、大気汚染を抑えることが必要です。
大気汚染を防止するために環境コストがかかりますが、医療コストは低くなります。

環境と福祉をセットで考えることで、トータル的にお金がかからなくない方法が見えてくる。

そう考えたのです。

エネルギーを自国で賄えない場合はどうなるか。エネルギー源を輸入しなければなりません。価格は他国の状況により変化します。
これは紛争の種になります。防衛費も上がります。

ロシアによるウクライナ侵攻により、日本が抱えている問題はまさにこれです。

生きるために何が必要か

次に、生れてから死ぬまで、必ず必要となるものは何か。

水、空気、食料、エネルギー」だとデーマーク政府は結論付けました。
そのため、この4つは自国で賄う必要があると考えたのです。そこでこの4つに関しては、重点的に国が自給できる体制を整えました。

1972年にオイルショックがありましたが、そのときは食料自給率、エネルギー自給率ともに日本の方がデンマークよりも高かったのです。
それが50年の時を経て、完全に逆転しました。

デンマークは食料もエネルギーも完全に自給できる体制を整え、輸出しています。
日本は1972年当時よりもさらに食料自給率、エネルギー自給率が下がり、輸入に頼っています。

デンマークの考え方を家庭に応用すると、、

デンマークの政策から、私たちは次のことを学ぶことができます。

1. 単独の消費だけでなく全体を見る

2. 生きる上で大切なものは何かを考え、大切なものを優先する

この考え方を私たちのお金の使い方に当てはめてみましょう。

1. 単独の消費ではなく全体を見る

タライ・ラーマくん
僕たち家族の例を挙げますね
デンマーク政府が環境政策と福祉政策をセットで考えたように、私たちも単独で消費を見るのではなく全体を見て判断していくと判断が変わってくるものもあります。
タライ・ラーマくん
一見お金がかかっているように見えて、トータルでは安くなっている僕の例を挙げてみるよ。

食材は宅配を利用

例えば、私たちは毎週必ず使う食材は生協の宅配を利用しています。一見すると宅配されるから高いと思いますよね。
しかしトータルで考えると、これが一番経済的だと判断しました。
なぜかというと、スーパーに行く頻度が下がるからです。スーパーに行くと、陳列棚につられて衝動買いしがちです。逆にいえば、衝動買いしやすくするように動線が作られています。
衝動買いするのも気づけばストレス、抑えるのもストレスになるのです。
さらに、食材も多く買えば持ち運びの負担も増えます。これはストレスの要因になるのです。
生協で足りないものはもちろん出てきます。足りない食材はスーパーで買いますが、私たちの感覚では、ス-パーは家の冷蔵庫代わりです。
足りないものだけを買うのです。実際には肉や野菜は、おいしい店があるのでスーパーで買わずに、店で買うことが多いですね。
良い食材を買いに行く訳ですから買い物がエンターテイメント化します。わざわざストレス解消のためにお金を費やさなくてもよくなるのです。
家計簿をつけても、生協で宅配してもらった方がトータル的に見ると安くなっています。

食事は1日2食から1.5食で贅沢に

食事は1日2回から1.5食としています。1日2回とすれば1日3回の人に比べて一食当たり1.5倍高いものを食べても同じとなります。

僕の場合はその方が満足度が高いですね。作る手間や洗う手間も少なくて済みます。

食べ放題などに行って元を取ろうと食べきれないのをさらに食べる人がいますが、トータルでみると得になっていないと思います(笑)。

増えた体重を元に戻すのにどれだけお金かかると思っているの?
と僕は考えます。

トータルで考えると、食べ放題ほどコスパの悪いものはありません。見方が変わるとお金の掛け方も変わってきます。

通勤はグリーン席で

僕の場合は毎日会社に行くわけではなく、週1回くらいなので少し事情は異なるかもしれませんが、基本グリーン席を使って通勤しています。

クレジットカードがSuicaを使っているので、ポイントを利用しています。

つり革広告や週刊誌の刺激的なニュースを見なくて済むのが大きいです。つり革広告は買わせるためにありますから、つられて買ってしまうと、グリーン席に乗るよりも高くつくことがありますね。

しかも、今はコロナ禍です。マスクで電車通勤は苦痛です。一度、グリーン席を使わずに普通に通勤したら、酸欠による頭痛で倒れそうになりました。

仕事もできなくなりますし、家に帰ってからも何もできませんでした。これは収入源につながります。

グリーン席を使うことはトータルでプラスになっています。

家に花や観葉植物を飾ると自動的に片付けができる

家の中は一番過ごす時間が長いところです。私たちは家を快適にすることにこだわり抜いています。私たちの好きなものだけを置いています。

今の季節は、あじさい、ラン、モンテスラのような観葉植物を置いています。
それなりにお金はかかりますが、トータルで考えると植物はとても安いと考えています。

花を飾るとそれにふさわしい家にしようとするので部屋がきれいになります。
結果として、外泊しなくても家の中が別荘のような感覚になるのです。

僕の場合は、花や観葉植物にお金をかけることで、 かえってお金が浮いていますね。

YouTubeプレミアム

YouTubeは今や有料級の情報がバンバン出ていますから、宣伝なく見れるのは本当にありがたいです。一押しですね。

時短家具は否定的

掃除ロボットや食器洗い機、ドラム乾燥機付き洗濯機などですね。これらを勧める記事も多いですが、僕は必要を感じないんですよね。

掃除や皿洗いは軽い瞑想や運動になります。そもそも床にモノを置かなければ、掃除5分かからず終わります。食器もその都度洗うので、3分くらいです。

運動不足でトレーニングジムイに行くのだったら、掃除や洗濯などで体を動かした方が生産的だし、気分も爽快になると僕は考えています。禅寺などはそういう考えですよね。

2. 生きる上で大切なものは何かを考え、大切なものを優先する

タライ・ラーマくん
お金を十分かけるところを2つ見つけよう

税金には限りがあるように、私たちも家庭で使えるお金には限りがあります。

僕は今まで全てに満足するようにお金を使おうとしていました。
その結果、どれも中途半端になって欲求不満が溜まりました。

これを解決する方法を教えてくれたのが、禅僧の本でした。こちらのブログにエッセンスをまとめています。

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今は自分が自分の生活を満足させるのに最も貢献する2つに絞って、その2つには十分にお金をかけることに決めています。
僕の場合は食事と合氣道です。

2つにお金を十分かける代わりに他のものは思い切って捨てます。

例えば、僕の場合は車や携帯にはお金をかけないです。
そもそも優先順位の低いところにお金をかけても、満足度はそれほど高くなりませんでした。

自分にとって何にお金をかけるべきかわからない、2つに絞れないという場合は、ここ1年で価値があった楽しかったと思われることを10個書いてみます。そして、辛かったと思うことも10個書いてみます。

価値があったと思われること、楽しかったと思われること10個の中で自分が特にお金をかけたい部分を2つに絞ります。
また、辛かったものをお金をかけることで避けれるものを2つ選びます。

1. 特にお金をかけたい部分を2つ選ぶ

2. 見つからない場合はこの1年間で価値があった、楽しかったものを10個ピックアップして、そこから2つ選ぶ

3. 辛かったことでお金をかければ避けれるものも、2つピックアップしてお金をかけて改善してみる。
これはトータルでプラスに働くことが多い

幸せにならないお金の使い方

幸せにならないお金の使い方は、お金を使ったことに後から後悔するものです。
使うべきかどうしようなと迷いが生じながらお金を使うのも楽しめません。
迷うものには使わないと決めてしまうのも良い方法です。少なくとも失敗はなくなります。
特に、ある程度、年を召されている場合は、迷うものには使わないは有効だと思います。
若い時は迷ったらやる、はありの場合も多いですね。
僕の中で、このお金の使い方はもったいないと個人的に思うものを挙げてみます。

1. 承認欲求を満たすためにお金を使う

承認欲求を満たすために使うお金です。
地位財と言われていますが、幸福の持続性が低いと言われています。

自慢するために高級車を買っても、さらに高い高級車が現れた瞬間、あなたの幸せはなくなります。

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高級車に乗っていたとしても、その人が金持ちだという証明にはなりません。何年ものローンで買っている可能性もあるからです。

知り合いに、デートで高いものを毎回食べさせてくれる男性に、この人は金持ちに違いないと結婚した女性がいました。

そして、その男性が実は借金まみれだったことに気付きました。

何のことはない。
借金して女性に高い食事をおごり、結婚して財布が一緒になった途端、おごってくれていたものを一緒に肩代わりすることになったのです。

笑うに笑えない話ですが、そういう例はたくさんあります。

今は世界一の大富豪イーロン・マスクが500万ドルの家に住んでいる時代です。
本当の金持ちは承認欲求をすでに満たしていますから、承認欲求を満たすためだけにお金を使おうとは思わないことが多いのです。

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ひろゆきさん、中田敦彦さん、勝間和代さんなども、意外と質素な暮らしをしていますよね。金持ちだから豪華に生きるは当てはまりません。

2. 使うか使わないか分からないものにお金を使う

英語スクールに行っていた時に、先生から次のようなことを言われたことがあります。

「1000円の辞書は単語を1つ調べたら、1つの単語を調べるのに1000円かかったことになるが、1000個調べたら1つの単語を調べるのに1円となる」

そうなのです。

使う頻度の高いものにお金を使うと、満足度の高い生活になりやすいのです。

逆に言えば、使う頻度の低いものにお金を使っても満足度はそれほど上がらないことが多いです。

家電で最新のものを買いたがる人がいますが、最新の機能を本当に使うのか自問することが大切です。
最新の機能がいらなければ、型落ちのものを買うことで、最新版の3割から4割安く買える場合もがあります。

実際、便利な機能は出尽くしてしまっています。
モデルチェンジを無理やりしている家電がほとんどです。

最新版のiPhoneが出るたびに買い替える人がいます。
そもそもその最新の機能があなたに必要なのかと問いかけると意外と必要じゃなかったということもあります。

まとめ

今回は、デンマークから幸せなお金の使い方を考察しました。

一見、贅沢に思えるものも広い視点でみると、トータルで得をしていることはよくあります。

デンマークが環境問題と福祉問題をセットで考えたように、私たちも全体で考えるとどうなのか?という視点で見ると、幸せなお金の使い方ができると思います。

それには家計簿をつけて数値化させるのが一番です。
贅沢をしているようでトータルお金を使わないことに気付くことも多いです。

家計簿というと、どこを減らせるかに視点が行きがちですが、どこにお金を使ってよいかを考えるためにも家計簿は有効です。

節約のための家計簿ではなく、心地よいお金を使うための家計簿ですね。

満足の高い生活をするためのお金の使い方を一緒に見直してみましょう。

こちらも参考になりますので、よろしければご覧ください。

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