今回は、好きなことを仕事にすべきか、今の仕事を好きにすべきか、仕事観を考えてみましょう。
好きなことを仕事にしなさいという人がいます。
今の仕事に打ち込んで天職と思えるくらい好きになりなさい、という人もいます。
どちらの意見を取り入れるべきでしょうか?
僕は今まで3回転職して、2回起業しています。
転職というと職種を変えないで、会社を変えるというパターンが多いと思いますが、僕の場合は文字通り転職です。
まったく違う分野を選んで、仕事をしています。
そういうのが自分には合っているみたいです。
そんな僕が、仕事をどのようにとらえているか書いてみたいと思います。
好きなことを仕事にする3つの条件
好きなことを仕事にできればそれに越したことはありません。しかし好きなことを仕事にするには3つの条件が必要になると考えています。
1. 好きなことがこの世に存在していること
2. 好きな分野がお金になること
3. その仕事があなたを求めていること
ではひとつずつ解説していきましょう
1. 好きなことがこの世に存在していること
好きなことがこの世に存在している場合もあればしていない場合もあります。
南国に住む人は冬のスポーツをする機会は少ないです。将棋のない国では棋士になることはできません。
時代もあります。パソコンやスマホがない時代に、パソコンやスマホの仕事をしようと思ってもできません。
好きなことで仕事をするには、好きなことがこの世に存在していることが大前提です。
好きなことが見つからない人は、単に時代と環境が合っていなかっただけかもしれません。
2. 好きな分野がお金になること
好きなことがこの世に存在していた。そういう時代に生まれたあなたはラッキーです。
しかし、次の条件としてその分野がお金になるか(市場のニーズがあるか)も大きな条件となるでしょう。
僕の知り合いに有名な社会起業家がいます。社会起業家とは社会の課題を解決しながらお金にしていく人たちです。
自分の住む町をより良くして行こうという人もいれば、世界に目を向けてアフガニスタンやウクライナを命がけで支援しようとしている人、砂漠化を食い止めようと植林に励む人もいます。
本当に素晴らしい人たちですが、社会起業家として家族を養うとなると難しいようでした。本職を持ちながら、社会起業家として活躍されている方も多くおられます。むしろ、僕の知っている社会起業家はそういう方の方が多いですね。
好きなことで仕事にしたい場合は、その仕事でお金になるかという視点は必要だと思います。
3. その仕事があなたを求めていること
あなたには仕事を選ぶ権利がありますが、仕事もあなたを選ぶ権利があります。
あなたがいくらこの仕事をしたいと思っても、仕事があなたを選ばなければ、その仕事をすることはできません。
その仕事に選ばれるだけのものをあなたは持っているか、仕事に選ばれる権利があなたにあるか、という視点も大事です。
あなたがその仕事に選ばれるためにはどんなスキルを身に付ける必要があるか、という逆算も必要ということですね。
このように好きなことを仕事にするためには、少なくとも3つの条件が必要になると思います。好きなことを仕事にしなさいと言われる方は運よくこの3つが備わった方なのです。ただ現代は条件がクリアしやすくなっているように思います。
インターネットの発達でいろいろな世界を見ることができますし、自分をブランディングすることにより、仕事そのものでは稼ぐのが難しい分野でも、そのプロセスでお金を得ることができるようになっているからです。
ブログや動画などもその一つと言えます。
20代の自分を振り返っての考察
僕が20代のころは、「好きなことを仕事にする。」に心頭しており、好きなことを捜し求めていました。
しかし好きな事を仕事にしようと思うと、今の仕事が天職ではないように思えてきて、苦しかった記憶があります。
うまくいかないときでも、天職でないからうまくいかないんだ、と考えていました。
かといって、では何が天職なのかもわからず、迷いの日を過ごしていた記憶があります。
今になって考えてみると、好きなことを探している時点で、それほど好きなことは当時なかったんだと思います。
好きなことって探すものじゃなくって、好きなものは何?ときかれて0.1秒で答えられるものでしょう。
死んでもよいから好きなことをやりたい、というくらい、好きなものが見つかっている人は幸せです。
ただそういう人は少ないような気がします。個人的には、好きなことを無理して見つけようと思わなくても良いと、思っています。
職業なんて星の数くらいあり、その中から本当に好きな仕事を、見つけるのは大変な場合も多いでしょう。
天職が見つからないからスタートを切れないというのでは、いつまでたってもスタートが切れなくなってしまいます。それはそれで困ることも多いと思います。
逆に言えば好きなことが見つかっていないから、自分はうまくいかないというのも思い込みかもしれません。
好きでなくても得意だというものは、誰にでもあると思いますし、逆に好きなんだけど得意とまでは言えない、ということもあると思います。
英語なんてまさにその典型ですよね。ネイティブ全員が母国語が好きだとは思えませんが、英語が好きな私たちよりも、ずっと得意です。
だったら今の仕事を好きになれば良いのかと言えば、もちろんそうなればベストですが、現実的にはどうしても好きになれない仕事もありますね。
私たちはその中間をとって最低限これはやりたくないことをリストアップして、やりたくないことを避ける会社に入るほうが、現実的だと思います。やりたくないことさえ避けてしまえば、まずは仕事に関しての及第点は取れるでしょう。
それだけで及第点は取れる
4回職場と仕事を変えて思うのは、それぞれ良いところもあれば、悪いところもあるということです。
この職種じゃなくちゃダメ、この会社じゃなくちゃダメ、というのではなく、気に入らなかったら転職すればよい。
その軽い気持ちでいいと思います。
隣の芝生は青く見えるものです。
ダメなところを見つけ出したらキリがありませんが、同時に今の会社の良いところもたくさんあるはずです。
だからこそ、私たちはその仕事を選んだのですから。
まとめ
好きなことを仕事にするには3つの条件が必要と書きました。これは運もあると思います。
好きなことを仕事にして成功した人は、
1. 好きなことが、この世に存在していた
2. 好きなことが、市場のニーズともマッチしており、お金を稼げる分野だった
3. 好きなことで身に付いたスキルが、仕事からも欲しがられていた
という方です。
もちろん、そういう方はたくさん存在しますし、時代的にも追い風に放っていると思います。
しかし、全員に当てはまるわけではないとも考えています。
むしろ、嫌なことを減らしていくことの方が、ほとんどの人にとってはやりやすいし、簡単なことだと思います。
あなたの生活の中で避けられる嫌なことはないでしょうか?
どうしても嫌な仕事であれば、少しずつでも時間を短くしてみる、とか、人間関係が合わないのならば工夫の余地がないかとか、ちょっと学んでみるとか、あるかもしれません。
1人ブレインストーミングしてみると意外と見つかるかもしれませんよ。
1%嫌なことを避けてみようと心がけるだけで、1%が2%になり、3%になりと少しずつ減らしていって、気づいたら前よりも幸せになっていたとしたらうれしいですね。
ブレインストーミングについては、こちらの記事に書いています。(ブレインストーミングのちょっとしたコツの章を参照)
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不思議なことに嫌なことを減らすと好きなことが見えてくることがよくあります。
好きなことが見つからなかったのは、嫌なことにエネルギーが削がれていたのですね。
個人的には好きなことをすぐに見つけようとするよりも、嫌なことを減らした方が幸福度合いは高まるように思います。
仕事もいきなり好きを仕事にしようとするよりも、まずは嫌なことを減らしていった方が好きな仕事にありつけるかもしれません。
こちらの記事も参考になります。
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